- 2008年5月14日 23:59
- 外国映画
新宿テアトルタイムズスクエアに映画『つぐない』(原題:Atonement)を観にいってきました。
原作はイギリスの小説家、イアン・マキューアンの『贖罪』。『プライドと偏見』のジョー・ライト監督とキーラ・ナイトレイが再びコンビを組んだ作品。同作品はゴールデングローブ賞最優秀作品賞(ドラマ部門)と英国アカデミー賞作品賞を受賞しています。アカデミー賞では作曲賞を受賞。
セシーリア(キーラ・ナイトレイ)の妹ブライオニー(シアーシャ・ローナン・13歳)がついた一つの嘘と、それに対する「つぐない」が綴られています。
時間も気にせず食い入って観てしまい、いい映画だと思うんですが、結論から言うと、ラストの展開が自分的には納得できないところがありました。
この映画で一番気になったのはブライオニーの役を演じた人々。時代に分けて3人が演じているのですが、少女時代のシアーシャ・ローナンがなんともよかったです。子どものもつ純粋性と残酷性が見事に反映されていて、彼女なら仕様がないか、嘘が許されるかなとちらっと思わせてしまいます(許されませんが……)。
でも、次の18歳のブライオニー、ロモーラ・ガライになったときに、なんかさめてしまったんですよね。ロモーラ・ガライ本人がいい悪いではなく、シアーシャ・ローナンで強烈にブライオニー像が形作られてしまっていて、ロモーラ・ガライはシアーシャ・ローナンの透明な部分は受け継がずに、憎らしい部分だけが目立って感じられ、ブライオニーの罪の意識にさいなまれる感じが伝わってこなかったんです……(超個人的視点)。
ロモーラ・ガライは『タロットカード殺人事件』でヨハンソンの友人役で出ていましたね。
でも晩年のブライオニー役のヴァネッサ・レッドグレーヴは素晴らしかった。あの青い眼もシアーシャ・ローナンと重なってとても感情移入できました。
この映画では、時間軸をずらしたり、同じ場面がセシーリア視点、ブライオニー視点で描かれたりするのですが、ああいうのってけっこうニガテです。
そもそもジョー・ライト監督キーラ・ナイトレイをブライオニー役として考えていたみたいなんですが、個人的にはそっちを観たかった気もします。
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