- 2006年3月5日 23:59
- 参考本
でもこのエキノコックス症、それによる入園者数の減少という最大のピンチを迎えましたがそんな時、新市長が就任、というニュースがもたらされます。新市長の公約の中には「テーマパーク構想」というのが織り込まれていました。
旭山動物園では、予算が付かない間にも、理想の展示施設について飼育係の方々などでアイデアを出し合っていて、それを具体的に描いた「14枚のスケッチ」というものができあがっていました。
この新市長就任の後に同じく新園長に就任した小菅さんが、これら長年培ってきたアイデアを持って説得を重ね、16年ぶりとなる大型予算がつくこととなりました。
かつては私たちがどんなに一生懸命、企画書を作っても受け入れてもらえませんでした。どんな場合でもそうですが、結局、前向きに話を聞いてくれる人がいなければどんなプランも形にはならないんですよ。
と『旭山動物園の奇跡』で小菅さんは述べていますが、この後に続くコトバが印象に残りました。
よく、努力は報われると言いますが、私はちょっと違うんです。私の持論は「努力は報われないかもしれない。しかし、努力しなければ、絶対に何も生まれない」ということ。だから、いくら努力してもずっと予算はつかなかったけど、その努力がなければ理想の動物園は創れないと思って頑張ってきたわけです。
「努力」というコトバを言うのも言われるのもキライなんですが(人によりますが)、でもこの「努力は報われないかもしれない」とした上で「しかし、努力しなければ、絶対に何も生まれない」というコトバは一番丁寧に表している感じでとても受け入れられる気がします。
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- 旭山動物園 その5 - dskiwt.net より