- 2006年3月2日 23:59
- 参考本
旭山動物園の不利な条件なら挙げることができるんですよね。
まず寒くて多くの種類の動物を展示することができないということがありますよね(代わりに寒い気候に強い動物を展示できるという利点もありますが)。
本を読むと、このあたりは真冬には氷点下30度まで冷え込むこともあり、夏と冬の寒暖差は60度を越えることもしばしば、と書かれています。
そして何よりも北海道という位置ですよね。なかなか行けるもんじゃないんですよね。
『旭山動物園の奇跡』によると、動物園業界には“100km ルール”、動物園に来る客は、100km 以上離れた地域からは来ない、というものがあるみたいです。これは他のアミューズメント施設にも当てはまるかもしれませんね。東京観光の一部として組み込まれることもある恩賜上野動物園は別とはしていますが。
でもこの旭山動物園は、2004年7、8月の月間入園者数で約19万、32万人と上野動物園を抜いて日本一になり、結局、2004年度の年間入園者は145万人で上野動物園、名古屋の東山動物園に次いで3位というとんでもない数の人々が訪れました。
年間入場者数は、その動物園のある都市人口に周辺人口を合わせた人数に達すれば合格点とされる、みたいなので人口約36万人の旭川市にあるこの動物園は大成功ですよね。
これを知ったときに単純に「何で??」と興味を持ったんですよね。
前に紹介した旭山動物園関連の本を読んでいくと、それら一見不利にみえる条件を長所に変えてしまうアイデアが見れてとても面白かった、というか感心してしまいました。
公営ということもあるし、何よりもこれら本を読んでいくと、旭山動物園は、動物園を通じて生態系や命を伝えるということが目的であったりして、ビジネスの成功という目的に向かって進んでいるわけではないんですけど、ビジネス関連の本として読んでも非常にためになるなぁと思いました。
そして今にいたるまでの歴史が読んでいてひきこまれますね。ピンチあり、それを解決していく人材やアイデアがあり、といった感じでもう「プロジェクト X」の世界です。
というか調べていたら実際すでに「プロジェクト X」で取り上げられていたみたいです。今度それをまとめた本と DVD が今月出るみたいなのでそれも見たいですね。それよりか再放送やってほしい。
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- 旭山動物園 その2 - dskiwt.net より