告白 - dskiwt.net

ホーム > 本その他 > 告白

告白


『告白』
(湊 かなえ/双葉社)

前にokuさんに存在を教えてもらったんですが、そのときは知りませんでした。でも、その後、本屋で平積みになっているのを発見したり、メディアで紹介されていたりと、何かと目に付くようになったこの本。

中学の終業式後のホームルームで、わが子をとある“事故”で亡くした女性教師が、

「娘は事故で死んだのではなく、このクラスの生徒に殺されたのです」

と「告白」する形で物語は展開していきます。

この「告白」の第一章「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し、本作は、第六章まで加筆した形で刊行されたもののようです。本作がデビュー作というのが驚きです。

この第一章がもともとひとつの作品であるためか、この章が一番、読み応えがあったというか、衝撃を受けました。

二章から先は、一章で登場した人々、同級生から、加害者、その家族までがそれぞれ主人公となり、それぞれの目線で語っていきます。

この第一章では、女性教師が独白形式で、ひたすら語っていくのですが、その様が、ある種の“狂気”を感じさせ、目が離せなくなります。改行があるべきところでも、改行がないといった文体の違和感で、それを感じさせてくれます。


コメント:0

コメントフォーム
入力した情報を記憶する

トラックバック:0

この記事のトラックバック URL
http://dskiwt.net/blog/archives/619/trackback
トラックバックの送信元リスト
告白 - dskiwt.net より

ホーム > 本その他 > 告白